私たちのコミットメント

String Furnitureは、ニルスとカイサ・ストリニングのレガシーを、責任感と高い意識を持って継承することに常に取り組んでいます。流行に左右されないモジュール収納String®をはじめとするさまざまな家具を生産しながら、長く使えることや高品質であることの価値を理解しています。一方で、自分たちが及ぼす影響に対しては、それ以上の説明責任を果たす必要があると考えています。そのため、皆様に私たちの取り組みを共有したいと思います。それは変化への取り組み、改善への取り組み、循環経済に寄与し、人と地球にとってより良い未来に貢献できるように絶えず学び、適応することへの取り組みについてです。多くの方々とこの状況を分かち合うため、今後の進捗状況をお知らせしていく予定です。皆様と共に、より明るい未来を築いていきます。


責任を果たす

私たちは、説明責任を果たし、毎年天然資源の消費量を減らしていくことに積極的に取り組んでいます。家具ならびにパーツのサプライヤー40社と直接取引をしており、このうち35社はスウェーデンに、5社は中国に拠点を置いています。私たちの全製品の98%は、スウェーデンのサプライヤーから購入しています。ほとんどのサプライヤーとは10年以上にわたる関係があり、確実に基準に達するよう共に取り組んでいます。

今年、私たちは責任ある企業活動のための経済協力開発機構 OECD による「デュー・ディリジェンス・ガイダンス」に従い、サプライチェーン全体で改革実行するようString Furnitureガイドラインを策定しました。サプライチェーンの全部門において、生産国、製品タイプ、生産形態に基づいた社会・環境へのリスクに関するスクリーニング調査を詳細に行い、改善可能な潜在的分野を特定して評価をマッピングしました。この結果から、このようなギャップを最小限に抑え解消するために、サプライヤーとの重点的な取り組みを定めました。

サプライヤーや各提携企業と緊密な関係を確立することは、今後、私たちの製品やサービスをさらに改良していくための要となります。変化しながらも常に現状を評価することは、我々が次に注力すべき方向がどこであるかを理解するための第一歩となります。

皆様にこの取り組みの内容を公開することで、私たちの製品がどのように生み出されているか、そして、すべての人にとっての明るい未来に対する当社の義務について、透明性をもって情報提供したいと考えています。


私たちのビジョン

安全性、品質、製品の美しさに妥協することなく、循環経済と平等な社会を創り出すことに積極的に寄与します。

これからも、何世代にもわたってお使いいただけるような、流行に左右されない商品を作り続けていきます。String®が持つ多機能性により、様々な目的での利用、再組立、再利用ができるため、リサイクルに出す必要がありません。システムの循環性がすべてを物語っていますが、私たちは、当社が採用する生産方法と物流の背後にある天然資源の消費量を確実に削減することに尽力しています。


現在の概要

当社のサプライヤーの69%は環境管理におけるISO 14001認証を取得しており、水と効率化の対策に取り組んでいます。私たちはサプライヤーと協力し、再生可能エネルギーの導入や、リサイクル材料や環境への負荷が低い化学物質の使用を増やすだけでなく、これらの統計の数値がさらに良くなるよう、確実に改善を実施していこうと考えています。

サプライヤーの89%は、私たちが策定したサプライヤー行動規範に署名しています。また、リスクの高いサプライヤーには社会監査を優先しています(現在、高リスクとみなされるサプライヤーからの購買量は、当社の購買量のわずか2%です)。

私たちが優先して行うことは、目標を定めた測定アプローチで今後のCO2排出量を確実に削減するために、各サプライヤーから最新の持続可能性指標を体系的に収集していくことです。現在、私たちは温室効果ガス排出プロトコルに基づいてCO2排出量を測定しており、1年間のCO2排出量は27トン(乗用車6台分の1年間の排出量相当)です。私たちは、カーボンフットプリントを完全に理解するよう、社外の組織であるNormativeと協力しています。

2021年の当社内における再生可能エネルギー由来の電力消費量は80%で、2022年には100%に達しました。


素材

当社製品の97%は木材とスチールから作られており、スチールは当社の中核をなす素材です。サプライヤーと共に、当社製品や工程の影響が最も少なくなるソリューションを厳選するよう取り組んでいます。私たちのサプライヤーの大半は、すでにエネルギー使用量と排出量の削減に組織的に取り組んでいます。私たちは、説明責任と透明性を保証するために、これをより詳細に記録していく予定です。

スチール:

  • 当社で使用するスチールワイヤーは100%リサイクルされたスチールで作られています。スチールは、品質へ影響を与えることなく永続的にリサイクルすることが可能です。
  • スチールの生産には多量のエネルギーが必要ですが、必要エネルギー量は過去50年間で最大60%減少しています。私たちは、これをさらに削減させるためにサプライヤーと取り組んでいます。
  • さい、ダスト、ガスなど生産工程で生じる副産物は、セメント、鉄、電気の生成に利用できるため、廃棄物を最小限に抑え、原材料に無駄が生まれません。鉄鋼業界が直面する最大の課題のひとつは、グリーンスチール(再生可能エネルギーで生産される未使用またはリサイクルスチール)を生産することです。
  • 当社のスチールパネルはスウェーデン製であり、生産に再生可能エネルギーを98%使用し、2030年までに合計排出量を50%削減するよう取り組むノルウェーの製造業者から仕入れた素材を使用しています。

木材:

  • 私たちが使用する木材はすべてEU木材規則(EU Timber Regulation)に従っており、このうち68%がFSC認証(社会的条件が整い、持続可能に管理された森林からの供給)を取得しています。
  • 棚製品を製造する際に出る廃材は、破砕されてエネルギーとして利用され、当社のスウェーデンの木材製造工場のエネルギー供給のほとんどを賄っています。

ラッカー:

  • 木材の表面に使用されるラッカーはすべて水性で、ヨーロッパの化学物質規制(REACH)の厳格な法律に従っています。
  • 粉体塗装面には、揮発性有機化合物VOCを含まない無溶剤の技術を採用しています。
  • 各製品の寿命を維持するよう、お客様にお手入れとメンテナンスの手引きをお渡ししています。


設計および製造

私たちは、耐久性と循環性の価値と原則を中心に、商品のセカンドライフを念頭に置いて製品をデザインし製造しています。部材のサイズを最適化して素材の無駄を最小限に抑え、かつあらゆる用途での使用や再利用、無限に拡張・改良できる商品をお客様に提供することを目指しています。String® SystemおよびString Furniture製品は、時代やトレンドに左右されることなく一人ひとりの人生と共に歩んでいきます。当社の各製品は、ご自宅にある道具を使って組み替えできるように設計されており、お使いになる方が必要に応じて製品を再構築するのに便利です。これらは、考え抜かれたシステムデザインのたまものです。

私たちは、サプライチェーン全体で人権と良好な労働条件、厳格な健康と安全性を守ることに取り組んでいます。リスクを評価し、サプライヤーのパフォーマンスを監視し、完全な透明性が確保されるよう取り組んでいます。

これを管理および測定するために、長年にわたる信頼関係を維持しながら、製品や原材料のほとんどを現地で生産、調達しています。私たちは、組織的なデューディリジェンスを実施し、各サプライヤーと協力して必要な改善に取り組んでいます。


梱包および物流

各製品は、物流における天然資源の消費量と使用する梱包材の量を最小限にするよう、平らに梱包されています。また、製品の寿命を維持するため、付属パーツのスペアの販売サービスも行っています。現在、お客様が製品の交換を希望される場合の引き取り制度は実施していませんが、当社製品には本質と価値が維持された大きな中古市場があり、これは、私たちのデザイン性と品質の高さを物語っています。

2021年の当社の梱包資材の素材は、紙(7.29%)、ボール紙(91.85%)、プラスチック(0.86%)でした。新しい梱包材にはプラスチックをなくし、既存の梱包ソリューションについては、プラスチック全廃に向けたプロジェクトを実施しています。

2021年、当社の事業所と工場に100%化石燃料なしの電力を導入しました。社内における廃材は素材ごとに分別し、その後リサイクルしています。工場で出る廃材についても素材ごとに分別、収集、リサイクルされています。

また、スウェーデン国外からの輸送は主に道路を使用しており、移動距離に応じて船または鉄道を活用しています。


今後の注力プラン

私たちのこれまでの道のりは、今後数年間で新たな目標に到達することを視野に入れ、今どこにいるかを理解することでした。私たちは認証範囲を拡大することに重点を置く予定で、当社の全分野において行動を起こすことになります。来年中に実施を予定している具体的なアクションをいくつかご紹介します。

  • FSC認証を受けた木材の使用量を68%から100%に引き上げる。
  • サプライヤーと協力して、木材板の持続可能性と再利用可能性を向上するよう模索する。
  • 当社製品に対して、さまざまな認証スキームを評価し、導入する。
  • ESG目標とターゲットに関する顧客コミュニケーションを改善する。
  • Normative社と協力して、当社のCO2排出量をさらに明確にする。
  • 当社サプライヤーにおける再生可能エネルギーの使用についての概要を作成する。
  • 厳選された製品のカーボンフットプリントを推定する。
  • 当社の一次サプライヤー全社、および一部の二次サプライヤーにESGのKPI(重要業績評価指標)を配布する。

私たちは、これは前進するに従って進化、適応し続ける旅路であることを理解しています。今後の循環経済の中で確実に役割を果たすべく、毎年提供内容を改善していくよう総力をあげて取り組みます。